統一された資格はない
ヨガには、統一された資格は存在しません。誰でも、いつでも、ヨガインストラクターになることができます。
ヨガの基本をマスターし、他のだれかに仕事として定期的に教えることができれば、あなたもヨガインストラクターになれます。
資格がなくても上手な先生
ヨガを習う場所といえば、スポーツジムのレッスンやヨガ専門のスタジオ、ヨガ教室などがあるでしょう。こうしたところでヨガを教えている先生は、
ヨガに関する何らかの資格を持っている人もいれば、持っていない人もいます。
必ずしも資格があるから教えるのが上手なわけではないでしょう。
指導がとても上手な先生の中で、とくに資格を持っていない人も大勢います。
ヨガを統括する団体はない
ヨガは数千年にわたって続いている健康法であり、哲学です。
インドで生まれ、その後、世界各地に広まりました。
その過程で、いろいろな流派や種類が生まれましたが、ヨガ全体を統括しているような組織はありません。
「ヨガ」「ヨーガ」「Yoga」の商標
このため、「ヨガ」や「ヨーガ」あるいは「Yoga」という名称は、だれかの商標でもありません。
つまり、ヨガという言葉は一般名詞であり、「ヨガインストラクター」という名称も、どこかの団体が独占的に認めるような形にはできません。
また、鍼灸師や薬剤師などのように国家の規制(認可や免許)を受けるような筋合いのものでもありません。
したがって、ヨガインストラクターを名乗るのは、自由です。
だからといって何をしてもいいとか、質が悪くてもいいというわけではありません。
ヨガの名をけがすような活動をしていると、世間から厳しい目を向けられるでしょう。
個別の流派ごとに資格がある
ヨガには多数の流派や種類があります。
流派によっては、資格制度を設けているところもあります。
そいう場合、流派の資格を持っている人だけが、その流派のインストラクターとして活動できることになります。
ヨガの企業や団体が、様々なインストラクター養成講座(養成コース)を行っています。その講座を修了し、試験を受けると、「●●認定」というような一種の資格を得ることができます。それらは、スポーツジムなどのインストラクター採用試験(オーディション)の際に提出する履歴書に記載することで、プラスになる可能性があります。
全米ヨガアライアンスが有名
ヨガインストラクターの養成講座として有名なのは、アメリカの「全米ヨガアライアンス」の講座です。アメリカだけでなく、世界160カ国に展開しています。日本での知名度も、ヨガ関連の資格や養成講座の中ではナンバー1です。
認定スクール「RYS」
全米ヨガアライアンスは、全世界のヨガスクールに対して、統一した教育プログラムを提供しています。全米ヨガアライアンスが認定するスクールのことを、英語で「RYS」(Registrated Yoga School)と呼びます。単に「認定校」と呼ばれることもあります。
認定インストラクター「RYT」
認定校はたくさんあるので、好きなところを選び、養成講座に通います。修了すれば、全米ヨガアライアンスに登録します。そして、ヨガアライアンスの認定インストラクター「RYT」 (Registered Yoga Teacher、「登録されたヨガの先生」という意味)を名乗ることができます。全世界に5万人以上のRYTがいます。
資格の種類
全米ヨガアライアンスの認定資格「RYT」は、いくつか種類があります。一般的な資格は以下の二つです。
- RYT200・・・一般的なインストラクター
- RYT500・・・やや上級のインストラクター
200と500は、それぞれ時間を表しています。RYT200は200時間、RYT500は500時間習ったということです。
RYT500のほうが、スクールの授業を300時間長く受けているということを意味します。
これは、分かりやすいといえば、分かりやすいですね。
その一方で、「習った時間の長さで決まるのかよ!」という突っ込みも出てきそうです。
このほかにも、ややニッチな追加資格として、「RPYT(マタニティヨガ)」「RCYT(キッズヨガ)」の資格があります。
プロフィールに「Yoga Alliannce RYT200」
自分のホームページやブログのプロフィール欄には資格「Yoga Alliannce RYT200」などと記載する場合が多いようです。これを見る人が見ると「そうなのか」と思うようです。
RYT200の講座の内容
RYT200の講座は、実技と座学で構成されます。トレーニングと実践技術が100時間と半分を占めます。
さらに、指導技術(25時間)、練習(10時間)、解剖学と生理学(20時間)、哲学(30時間)となっています。
費用(受講料)は数十万
RYT200の費用(受講料)はスクールによって異なりますが、数十万円する場合が多いようです。
ヨガのインストラクターは、職場の選択肢が豊富です。
ヨガは、日本でも最も普及しているフィットネス・プログラムの一つです。
このため、様々な施設が求人を出しており、働く場所があります。
ホットヨガ専用スタジオ
ヨガインストラクターの職場として大きい割合を占めるのが、ホットヨガ専用スタジオです。
日本には、LAVAやカルドなどのホットヨガチェーンがあり、全国に店舗を構えています。
ヨガインストラクターに活躍の機会が提供されています。
スポーツジム
大半スポーツジムでは、毎日のようにヨガのレッスンが行われています。
ヨガ以外のフィットネスの資格を持っていれば、連続して2コマ担当することも可能です。